Google Cloud NEXT '19 in Tokyo で講演してきました

ASKUL Engineering Blogをご覧の皆さま,はじめまして.アスクルのみついと申します.
普段は機械学習を含むAIっぽい技術の研究員として,社内業務の効率化や,お客様の満足度向上に取り組んでいます.
web系のエンジニアリングには全く詳しくありません.
なので,本エントリはいつもとはだいぶ毛色の違ったテーマになりますが,良かったら読んでみてください.

本エントリのテーマ

2019/7/30~8/1に開催された,Google Cloud NEXT '19 in Tokyoで講演してきました.
 ※正しくは,上記イベントと同時開催された「Google Cloud INSIDE Retail」というイベント.

講演のタイトルは, 「GCPを活用した物流倉庫内の異常検知」 です.

↓講演動画(YouTube,50分辺りから)
講演動画

↓講演スライド

※やたらピンクが多いのは私の趣味...ではありません!
 Googleさんの設定です(スタッフさんのシャツもピンク...)

以降は,講演内容をかいつまんで紹介します.

物流倉庫は自動化設備でいっぱい

アスクルでは,メーカーから仕入れた商品をいつでもお客様にお届けできるように,物流倉庫内に商品を在庫しています.
多様かつ大量の在庫を置くため,物流倉庫は非常に広く,人が品物を棚まで取りに行くのは大変!
そこで,コンベアや自動倉庫といった設備を使って,なるべく人が動くことを少なくするように工夫しています.

ここで問題となるのは, 設備は故障する ということ.
お客様のご注文に迅速にお応えするべく,設備は毎日フル回転しています.
あらゆる機械の例に漏れず,倉庫内の設備もいつかは故障してしまいます.

例えば,店舗などでよく見かけるバーコードリーダー(BCR)
店舗で見るのはハンディタイプですが,物流倉庫には,

こんなのや

こんなのが,数百台設置されていて,

こんなバーコードが通過するたびに,自動的に読み取っています.
その回数は,センター全体で毎日数百万回にも及びます.
BCRに異常が発生すると,バーコードが読み取れず,エラーとなってしまいます.

予知保全の実現に向けて

設備の点検や交換をすることを「保全」といいます.
現状は,定期的な保全を実施することで,設備が故障せずに動き続けられるように維持しています.
自動車における車検のようなイメージですね.
このような考え方を「予防保全」といいます.

これに対し,予め故障のタイミングを予知し,故障する前に交換しようという考え方があります.
これを「予知保全」といいます.
「予知保全」は,「予防保全」に比べて,無駄な点検や交換の回数が減るため,保全コストを抑えられます.

ただ,故障を予知するには,大量の過去データと対応実績が必要となります.

設備の異常を検知したい!

そこで,私たちは予知保全を実現するための第一歩として,設備のログ収集と異常を監視するシステムを構築しました.
対象とした設備は,前述のBCRです.

システムの概念図は↓

それぞれ,ざっくりと下記のように利用しています. - ログ蓄積:BigQueryにひたすら蓄積 - データ処理:GCEのインスタンスでBQ読み込み & python + Slack API で設備アラートを定期的に送信 & Slackから対応状況の登録 - 見える化:DataPortalでエラー推移をグラフ化

結果として

現場からは,以下のような声をいただいています. - 「エラーが頻発している BCR をいち早く把握することで重大な問題に発展する前に対応できるようになった」 - 「エラー多発の要因分析ができるようになった」 - 「他の設備にも展開したい」

この結果を元に,設備の異常発生と処置との相関を分析し,故障予知に繋げていきたいと考えています.

さいごに

アスクルでは,web系のエンジニアだけでなく,AI系のエンジニア,研究員も募集しています!
具体的には, - 需要予測 - 在庫最適化 - ロボット等を使った庫内自動化 - チャットボットを使ったお客様対応

等々,様々な課題を解決すべく,チャレンジを続けています.

例えば,下記は2019年度の人工知能学会で,私が発表した内容です.
VAEを用いた受注の年間推移に基づくクラスタリングの評価

興味がある方は,こちらまで!

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